経営の目的について Vol,3_コラム~社会に役立つニモマケGP~

当社の「お役立ち」について

先日アルバイト社員Mさんとの悲しすぎる突然の別れ。あまりに驚き、うろたえました。ご親族からは「会社が楽しいと言ってましたよ」と言っていただいたけれども、僕らにもっとできることあったのでは、いっぺん飲みに行きましょうって言うだけで実現せず、と後悔先に立たずという心地です。会社とはなんだろうか。何のために会社経営しているのだろうか、と改めて考える機会をいただきました。

会社の目的は経営理念の達成に他なりませんが、目的の目的は一人ひとりの魂が輝くこと。それぞれがそれぞれなりに祈られ・赦された状態で、世のため人のために、専門性を持ち、よりチャレンジし続け、結果も伴っているというポジティブな状態であり、それを加速度的に成長拡大させていくというダイナミズム。その見果てぬダイナミズムへのイマジネーションが幸福感なのかな、と私なりの着地感はあります。未来への希望、といえば簡単か。

ベタな話ですが、例えばMBAで学んだマーケティング理論や数理的な経営学で経営がうまくいくなら、全ての会社がうまくいくはずですが、実際にそんなわけはなく、数字の裏側や本質の部分があるはずです。

例えば中学のときとかに、苦手だった数学が急に90点を取ったその本質。そもそも数学なんて得意じゃなかったけど、このタームにおいてはなんだか理解が深まり、手ごたえ感じるし、苦手克服のために日夜努力してみて、先生に徹底して質問し、不明点がない状況でテストに挑む。しかし先生側も教えた内容だけでは差がつかないので、差がつく用の教科書レベル以上の問題を出す。実力及ばず、その配点10点は逃してしまった…。あと10点。悔しいけど、なんか充実。先生とか友だちからなんか褒められるし。ちょっと得意げで、次のテストが楽しみで、口元ゆるんでしまう自分に気づく…。

きっとここですよ、幸福感は。この10点の部分。先生が教えてないし、裏側ですし、差がつく部分。人による部分、専門的で、感覚的できっとキャッチできる人しかキャッチできない部分。本当に数学が好きで、好きなもの同士しか共有できない部分。空想でしかないのですが。

野球で説明します。右バッターが放った三塁線への鋭い打球に逆シングルで飛びつくサード。バネのように体をひねってファーストに地を這うような低い弾道で投げる、負けじと全力疾走するバッターランナー。さぁ、アウトかセーフか、腰を浮かせ沸き立つ観客。鮮やかなクロスプレーで場内を魅了……、そのファーストの裏にバックアップのため、レガーツをガチャガチャ鳴らしながら走るキャッチャー、の部分。普通の観客には見えていない陰の部分。100回に1回もこのバックアップが有効ではないかもしれないその1回にかけて、毎回毎回憑りつかれたように繰り返す全力バックアップ。このプレーに意味なんてないかもしれない。万が一意味あるかもしれない。平凡なセカンドゴロに対しても当然バックアップに回る。誰に言われるのでもない、ただ自分がどんな場面であってもバックアップに走ると決めただけのことでしかない。

でもここなんですよ。目に見えない部分。誰に頼まれたわけでもないし、損得ではない善悪の部分。サムシンググレートだったり。音符じゃなくて休止符のような。プロが唸る部分。間(ま)の部分。教科書には載っていない。そして共有したい部分。私だけが知る路地裏のクセツヨなカレー屋さんのようにきっと共有するのが難しい部分であり、共有できればこそ嬉しい部分。

グイっと結論にもっていきますが、会社を営むにおいて、ここの部分を大事にしたいですし、目くばせしたい。見えないところに気づいて、見てあげたい。そこが本質なはず。結果として僕らは後悔しない状態になるかもしれない。Mさんにはここが多かったんやろうな、立派な人やったな、とふと思う。

経営によって経営者は自らに省みて、みんなが幸福になるような、あるいは幸福への祈りと願いを込めて仕組みや関係性を作り、その成長拡大において、会社の代表者としてみんなの幸せを心から追求し、後悔しない生き様を追求することが可能であり、その結果として社会に対し、納税でも貢献していく。素晴らしい営みであり役得である。だから会社経営によって経営者を生み出す仕組みを作っていくことを当社の経営理念にも掲げた。これがホンモノになるかどうか、数年かけて立証していく。1つ1つ具体化し、TODOに変え、進捗管理していきます。

以上、Mさんへの追悼に変えての改めましての経営的決意表明であります。どうかMさんの魂が生き続けますように。

というわけで、納税は大切。巻末企画として、納税の報告。

当社では法人がらみの法人税などで会社を通して1日1人あたり約2万円を納税しています。ビックリ。従業員の皆さんそれぞれも収入に応じて所得税や住民税、消費税などさまざまに納めています。僕はタバコ税も。ざっと四公六民どころやおまへんけど。

僕ら実業社会の人間が働き、稼いで、納税することによって、政府も行政もインフラも守られ、安全で豊かな社会をみんなで作ろうとしています。会社・事業をしていて税金を払う側かもらう側か選択は簡単。生意気言いますが、ちょっと勉強すればだれでもわかるレベルやと思うんですが。8秒で説明できるので、わからん人がいれば僕に聞いてください。すべてがツーっとつながってる、もしくは循環しているはずですんで。循環する歯車の1歯としてのお役立ち。謙虚にして奢らず。じっと手を見る。